HIV(エイズ)の症状と治療法について知ろう!

HIV(エイズ)とは

一般的に皆さんがHIV(エイズ)と呼んでいるのは、後天性免疫不全症候群のことを指しています。ヒト免疫不全ウイルス(エイズ)が人の体を守る免疫細胞へ感染することで細胞が破壊され、先天的ではなく後天的に免疫不全の状態になってしまう全身疾患のことを言います。

HIV(エイズ)とは

感染源は、性的接触、血液、母子からの感染とされていて、今では絶対にありえないことだけど、昔の日本では注射器の使い回しが問題になったこともあるんだそうです。通常は潜伏期間が数年から10年ほどと長いので、感染していることにすら気付かずに過ごしてしまっているケースが非常に多い病気でもあることで知られています。

また勘違いをしている人が多いのですが、通常の生活を送っているだけで感染することは絶対になくって、感染源は血液などの体液からだということを覚えておいてくださいね。

HIV(エイズ)の症状と特徴

超ざっくりとしか知られていないHIV(エイズ)の症状や特徴を、私なりではありますが沢山の人に知っておいて欲しいと思って簡単にまとめてみました。まず、病気の進行は3期に分かれていて、潜伏期間もトータルすると数年から10年くらいととても長いのが特徴的です。

HIV(エイズ)の症状と特徴

第1期は急性感染期と言われる、感染後2から4週間のうちにリンパの腫れが見られたり、無症候性感染と言われる症状が何も出ない性感染症にかかったり、現在はキス病の名で知られている伝染性単核球症やインフルエンザと同様の症状が出たりするんですが、いずれも数日から10日で治ってきます。大体皆さんこの時点で一回焦るんですけど、すぐに症状が治まるのでどうしても油断しちゃうんですよね。

第2期は無症状期と言われる、症状が何も出ない時期を数年から10年ほど過ごすことになります。外見上は健康に見えるのですが、実は体内ではHIVウイルスが大量に作られているのです。この期間に帯状疱疹などを繰り返し発症する人もいるそうですが、単に疲れているからだろうと思い込んで検査しない人が多いそうです。

そしていよいよ発症期と言われる第3期になると、免疫力低下のため様々な症状が全身に出るようになります。特に多いのが倦怠感、体重の減少、下痢、疲労感、めまい、口内炎、帯状疱疹など、他風邪によく似た症状で、この時点でやっと体の異変に気付いて病院で検査を受けたらHIVが陽性だったと判明するというケースがほとんどだそうです。そして脳の神経がウイルスに侵されることで、精神疾患や記憶喪失などを発症したり、全身症状もより酷くなり悪性腫瘍ができたり肺炎やリンパ腫などができ、命の危険が伴う状態に進行していくという非常に恐ろしい病気なんです。

HIV(エイズ)の治療法

HIV(エイズ)の治療法は、どんなことをするの?ちゃんと治るの?という声をよく耳にします。知らない人が多いとは思いますが、この機会にちょっとだけでも覚えておいて欲しいなと思います。

検査ではHIV(エイズ)の量や免疫細胞の量を測ったり、他の感染症にかかっていないかどうかの検査も同時に行って、検査結果次第で今後の治療方針を決めていきます。自宅で検査した場合は、結果が出たらすぐにクリニックへ行ってくださいね。

HIV(エイズ)の治療法

そして一番重要なことなのですが、HIV(エイズ)は完治しません。というより、完治できる治療方法がまだないんです。体内にウイルスが入ってしまうともう二度と排出されることはなくって、何もしなければどんどん増殖していくので、治療方法はこの増殖をいかに遅くできるか止められるかにかかっています。

抗HIV療法と呼ばれる、とても効果的なお薬を使った治療方法が開発されて、今では感染してもHIVの発症を抑えるということが可能な時代になりました。その中でも「HAART療法(抗レトロウイルス療法)」という治療方法は、一番効果的で安定していると言われている一方で、複数のお薬を使うため副作用などの体にかかる負担が懸念されていて、稀に症状の一部が重症化するケースもあるそうです。今後はもっともっとお薬の開発も進んで副作用が少ないものが出てくると思いますが、今はこの治療方法が一番良い効果を発揮する方法になっているそうです。

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